【コラム】親権者の変更について

2016-10-14

 親権者の変更は,新たに親権者を定める場合とは異なるので,認められにくいのが現状です。もっとも,現時点の親権者による未成年者の養育監護状況が劣悪であるなど,未成年者の福祉に反する状態が認められる場合には,親権者の変更が認められる傾向があります。

 判断要素としては,
 【父母側の事情】
・監護能力
・子に対する愛情の程度
・経済力
・生活環境 など
 【子側の事情】
・意思
・年齢,性別
・心身の状況
・現状における適応状況
・新しい養育環境への順応性 など
の事情が総合的に考慮されます。

 親権者を変更すると,環境の変化などにより子に大きな影響を与える場合があることから,継続性維持の原則を重視する傾向にあるようです。

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