【コラム】飲酒運転は絶対にやめましょう(第3回)

2015-09-28

1 前回のおさらい

前回は,飲酒運転を起こして事故を起こした場合にどのような処罰がなされるのかについてお話をしました。
今回は,行政上の責任,具体的に言うと運転免許の取消しについてです。

   
2 免許取消しと欠格期間

飲酒運転をして交通事故を起こすと,場合によっては運転免許が取り消されるのはもちろん欠格期間といって,その間運転免許の再取得ができないというペナルティも科せられます。

具体的にどうなるのかについては,以下の通りです。

<危険運転致死傷>

種別 付加点数の種別 点数 欠格期間
危険運転致死   62点 8年
危険運転致傷 治療期間3月以上又は後遺障害 55点 7年
危険運転致傷 治療期間30日~3月未満 51点 6年
危険運転致傷 治療期間15日~29日 48点 5年
危険運転致傷 治療期間15日未満 45点 5年

<酒酔い運転>
・専ら違反者の不注意により発生

種別 付加点数の種別 点数 欠格期間
酒酔い運転等で死亡事故   35+20 7年
酒酔い運転等で事故 治療期間3月以上 35+13 5年
酒酔い運転等で事故 治療期間30日~3月未満  35+9 4年
酒酔い運転等で事故 治療期間15日~29日  35+6 4年
酒酔い運転等で事故 治療期間15日未満  35+3 3年

・それ以外

種別 付加点数の種別 点数 欠格期間
酒酔い運転等で死亡事故   35+13 5年
酒酔い運転等で事故 治療期間3月以上 35+9 4年
酒酔い運転等で事故 治療期間30日~3月未満  35+6 4年
酒酔い運転等で事故 治療期間15日~29日  35+4 3年
酒酔い運転等で事故 治療期間15日未満  35+2 3年

ひき逃げをした場合,さらに違反点数35点,欠格期間3年が加算されます(欠格期間は最長10年)。 免許取消し自体ももちろん大変ですが,欠格期間により何年も免許が再取得できないというのは,特に神栖市など移動手段を車に頼る地域に住む人にとっては致命的ではないでしょうか。

   
3 まとめ

以上,3回にわたって,飲酒運転をするとどのような責任を負うのかについて検討しました。『大変なことになる』の内容が少しずつ分かってきたかと思います。このほかにも,怪我をした相手などへの賠償といった民事責任も生じます。何度も繰り返しますが,飲酒運転は身の破滅です。絶対にやめましょう。

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